チェンジ・ザ・ルール
チェンジ・ザ・ルール! | |
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ここ数年、コンピュータシステムにはどの企業、組織も多大な投資をして来ました。中には数千万ドル、数億ドルという莫大な投資をしてきたところも少なくありません。しかしこうした多額の投資をして来たにもかかわらず、コンピュータシステムを導入して利益を飛躍的に伸ばした企業を、少なくとも私は一つとして知りません。
- コンピュータシステムはすべてを解決するわけではない。
- コンピュータシステムの真のパワーとは何か => データを処理する能力
- コンピュータを導入してもルールが古いままだとメリットはない。
- 本書で言う"ルール"...その環境における限界、障壁に対応した行動パターン、評価尺度、ポリシー、決まり事
- コンピュータシステムを設計する時点で、本来取り除くべき問題・制限(=ルール)を前提条件・限界としてスタートしている。
- すなわちシステムを用いる事で本来の"ルール"は解決することができるはずなのに、人間の慣習に則ってシステムを設計することでメリットを捨ててしまっている。
- 顧客の想像力には限りがない。機能の追加要望は無限に沸いて来る。
- トランザクションの処理コストが減っても、人員が減らなければコストは変わらない。
- 3種類の言葉がある。
- 1. configuration, screen, optionなどコンピュータの言葉。
- 2. リードタイム、生産性などマネジャーの言葉
- 3. 利益。経営者の使う言葉。
- トップの言葉を用いてメリットを説明しないと響かない。
- とくに中小企業に対しては「これを導入する事でどれだけ利益が増えるのか」を示す。
スコットとレニーが二人で会社を始めた当時、状況は正反対だった。今は『現状はよし、未来は暗し』だが、当時は『現状は苦し、未来は明るし』だった。当時は、何をなすべきか二人ともよくわかっていた。はっきりとしたビジョンがあったし、戦略(strategy)もよかった。具体的な戦術(tactics)まで持ち合わせていた。
簡単だったということではない。そんなことは、決してなかった。知名度も無ければ、お金もなかった。クライアントが少なくてもスタッフを増やす余裕が無い。しかしスタッフを増やすにはクライアントを増やさなければいけない。そんなジレンマに常に悩まされていた。いま振り返ってみると、当時の彼らに足りなかったのは経験だ。会社を大きくするために必要な経験だ。しかし、二人にはそれを補ってあまりあるものがあった。それは明確なビジョンだった。自分たちがどこに向かっているのか、二人にははっきりと見えていた.ところが、いまはそれがない。
(p.93)
- 良いシステムを開発するときの鍵は「どのようなルールを設けるべきか」という一点。
- バリューを販売するという方針。