巨大市場インドのすべて


巨大市場インドのすべて
巨大市場インドのすべて島田 卓

ダイヤモンド社 2005-07
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starわかりやすい
star歴史・文化も満載で、初心者でもOK。
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メモ

  • インドに対する日本人の典型的なイメージ
    • →貧困にあえぐ人+極端な富裕層
    • 実際は数十年前の日本とそう変わらない水準の生活が一般的
  • 91年の経済自由化を契機に始まった資本の民主化・脱中心化によってカーストが崩れ、ミドルクラスの起業家が台頭。
    • India: Commons Rising
  • バンガロール、チェンナイ、ハイデラバード3都市は英語の普及率高く理系大学も多い。南インドシリコンバレー・トライアングル
  • 初等教育で数学的思考・論理的思考が強調されている。また、サンスクリット後の構造がコンピュータ言語に似ている
    • #ほんまかいな→調べる→韓国語を入力できるようにIME( Input Method Editor)の設定という脱線
  • 最近は中国に比べると「安い」国ではなくなってきた。
  • 三菱化学は1997年にインド進出
  • 受託開発業務における日印関係、その日本側の問題点
    1. 日本企業はオフショアスタイルになれていない。身近なプログラマにあいまいな言い方で依頼、というなぁなぁスタイルから抜け出せていない*1
    2. コスト削減の期待度が高すぎる。よくて3割減。もっと長期的な関係を考えるべき
    3. 提案書、仕様書、要件定義といった初期段階での情報共有がされにくい。
    4. 現場の日本人技術者に心理的拒否感。問題の7割はコミュニケーション。
    5. 税制上、日印租税条約によって二重課税が起こってしまう。日本企業の業務を請け負っても20%が源泉徴収。割に合わない。
  • 流通市場の特徴: 小規模な小売業者が98%を占める。
  • 意思疎通が困難なレベルの言語が無数にあり、ルピー紙幣にはヒンディー語、英語の他に15の公用語が使われている。
  • インドの貿易赤字は04年で167億ドル、ソフトウェアは貿易外で、172億ドル。十分穴埋めができるし、年間伸び率は30%にもなる。
インドビジネス9つの法則
  1. インドの歴史を理解する
    • 理解される前に理解する。
  2. 契約内容を明確にする
    • 暗黙知を押しつけない。英語に気をつける。
  3. 明確なポリシーと120%の目標を提示
  4. パートナー選びからすべては始まる
  5. きめ細やかな事業計画を立てる
  6. フェアかどうかをはっきりさせる
  7. 重要なポジションをインド人に任せる
  8. 先入観のない人材を派遣する
  9. コミュニケーションを重視する。
バンガロール
  • インドIT産業の基地。涼しく過ごしやすい避暑地。人口600万。
    • カルナタカ州に属する。

事業所得税が10年無料という誘致策。

参考文献

心は孤独な数学者 (新潮文庫)
心は孤独な数学者 (新潮文庫)藤原 正彦

新潮社 2000-12
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*1:あー、なぁなぁだな確かに。支社になりゃいいってもんでもなかろう

*2:ソフト開発力品質水準: Capability Maturity Model levels of Software Engineering Institute at Carnegie-Mellon University U.S.A.。もう片方はISO: International Standards Organizationの9000シリーズ