予想どおりに不合理 -Predictably Irrational-
予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 | |
ダン アリエリー Dan Ariely 熊谷 淳子 おすすめ平均 非合理な人間か作り上げる世界 人は論理的に考えない事を暴露します 行動経済学の入門書 価値観の由来 苦労がしのばれる実験の数々に支えられた行動経済学論 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
個人的感想
- 人間は一般に思われているよりも不合理な生き物だが、その不合理さには法則性がある。予想ができる。という論旨
- 学生実験で人間を語るな。だんだんあきれてくる。
memo
- 大半の人は自分が求めているものを知らない。状況と絡めてみたときに初めて知る。
- 相対性の罠...比べやすいものだけを比べがち。
- 相対性の罠を回避する..自分を囲む「円」の大きさは調整できる。小さい円が集まっている方に移動すれば相対的な幸福感は大きくなる。
- 「これはお金を払うべきものか、お金をもらうべきものか」...供給者が定義する。第一印象によってプラスかマイナスかまで決まってしまう。
- 最初の決断がその後の決断二後々まで余韻を残す。第一印象は重要。
- 「無料」は感情の引き金。不合理な興奮の源。悪い面が見えなくなる。#FREE。
- 市場規範と社会規範、我々はふたつの価値観のある世界に生きている。
- 人間関係を特別な領域に維持して、市場規範から遠ざけておくために支払うべき金額。と考える。
- 社会規範と市場規範が衝突すると、社会規範が長い間消え去ってしまう。
- 自制クレジットカードの構想。期間ごとに、各項目にいくら出費するかを事前に決める。
- 所有意識に関する奇癖
- 自分が既にもっているものに惚れ込む。
- 重要度...手に入るかも知れないもの<<失うかも知れないもの
- 他の人も自分と同じ視点を持つだろうと思い込む
- 扉を開けておきたい、道を繋げておきたい、選択肢を失いたくないという不合理な衝動。
- #あー、これ強いわ。
- 「決断しない事による影響」を考えに入れるべき。議論・検討している時間の機会損失。
- #時には早く決断すること自体が価値を持つ。か。
- プラセボは「単なる」で済ませられる話ではない。脳と身体の繋がりはまだまだ未知。
- 大抵の不正行為は現金から一歩離れたところで行われる。お金そのものを扱うときは不正が行いにくい心理。
- 人は時に「他人にある印象を与えるために特定の消費行動から得られる快楽を犠牲にする」(=不合理に行動する)ことがある。
phrases
人間の能力に畏怖の念を感じるのはたしかにもっともなことだが、人間の能力を心から感嘆することと、人間の理性が完璧だと仮定することの間には、大きな違いがある。
(p.19)
ある感情の状態の時、べつの感情の状態を考えるのは難しい。いつもそうできるとは限らないし、スミが学んだ様に、痛みが伴うこともある。しかし、十分な情報を得たうえで決断するには、経験の反対側にいるときの感情の状態をなんとかして経験し、理解しなければならない。人生における重要な決断をするときには、この隔たりを埋める方法を身につけることが不可欠だ。
(p.150)
近代民主主義において、人々は機会がないことではなく、めまいがするほど機会がありあまっていることに悩まされている。
(p.203, エーリッヒ・フロム『自由からの逃走』の論旨)
わたしたちはみんな、自分が何の力で動かされているかほとんどわかっていないゲームの駒である
(p.320)