なぜ投資のプロはサルに負けるのか?
なぜ投資のプロはサルに負けるのか?— あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方 | |
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概要感想メモ
- いろいろ痛快な言い回し
- 外資系投資銀行が高給取りなのは、単純に大きな金額が動くビジネスを少ない人数でやってるから
- 株式の価値計算方法。
- LTCMの崩壊で一番損をしたのはUBS、7億ドル
- 効率市場仮説という宗教
- 貯金が1000万もないような普通のサラリーマンにとっては、最大の資産は自分自身。
- 給料を金利で割ってみろ。
- まず債権者に利息、次に税金、最後に株主に配当が還元される。
- インデックスファンドにはロマンがない。
- インデックスファンドの割合、日本15世界85。
- 新興国に安いコストで投資できる投信はまだあまりないよ
- 資産運用の成否90%はアセットアロケーションで決まる。
- ファンドオブファンズは手数料二重!注意。
フレーズ
本屋さんに行っても、旅行コーナーで『ハワイの歩き方』の隣に『ムー大陸の秘密』という本が一緒に売られていることはまずありません。(中略)
ところが、本屋さんの投資コーナーに行くと、この手のオカルト投資指南本と、大学教授が書いた堅い経済学の教科書が一緒に売られていたりするのです。
(p.4)
書店に『1日5分の練習で誰でもシューマッハにF1で勝てる方法』という本が売られていても、信じる人はいないと思います。しかし、投資の話となると、どういうわけかこの手の本にひとはコロッと騙されてしまうのです。
(p.16)
- 投資がどう認識されているかを、書籍を例にして示してる。
DCFモデルは、投資理論の王様です。
多くの経済学のモデルが怪しげな仮定に基づいて組み立てられる一方で、DCFモデルはそれ自体は完全に正しいものです。(中略)
DCFモデルとは、未来のお金の価値と現在のお金の価値を結びつけるディスカウント・レートを使うことによって、あらゆる金融商品や事業の価値を計算する方法です。
(p.101)
- 問題は、計算式の中に必要な「予測」値をそう簡単に知ることが出来ない点にある
素人トレーダーは、株という名前の紙切れをどこの馬鹿が次はいくらで買うのかというたった一つの数字を予想すれば良いのです。ところがファイナンス理論を勉強してしまったばっかりに、予測するのが絶望的に難しいパラメータをたくさん計算しなければ、どこの馬鹿が次はいくらで買うかというたったひとつの数字を決められなくなってしまったのです。
(p.128)
- 群集心理、真理を読み取る共通基盤としてのテクニカル情報のみを見ればいいという話か
例えば、テニスの試合だったら、マリア・シャラポアがその辺の中学校のテニス部の女の子に負けるということは万にひとつもないでしょう。ところが、投資の世界では、このような世界的な超一流のプロフェッショナルがアマチュア投資家どころか、サルにさえ簡単にボロ負けするのです。
(p.139)
- 「プロはどうやって儲けてるの?」「儲けてないよwww」
- あるいは儲けている振りをして馬鹿から授業料や手数料を巻き上げて儲けているか
効率的市場仮説が正しいかどうかという問いは、意味がないと思われます。世の中に完全なものがない以上、市場だけが完全というのはどう考えてもおかしく、市場は「完全」に効率的かと言われれば、答えは明らかに否でしょう。(中略)
正しくは、市場は「どの程度」効率的かを議論すべきです。
(p.144)
- 「完全」の意味。どの程度効率的かがわかれば、どの程度素早く動けばいいのかわかる...のか
ポートフォリオのリスクを多角的に分析するためのコンピュータ・プログラムや信用リスクの計算モデルの開発など、投資の世界ではクオンツは主にリスク管理の分野で活躍しています。また、株価の予測モデルをデザインしたり、与えられたリスクの範囲でリターンを最大化するためのポートフォリオ最適化モデルを構築したりと、実際の投資プロセスにおいてもクオンツは重要な役割を担っています。ヘッジファンドや証券会社の自己売買部門には自らリスクを取って相場に賭けるクオンツ・トレーダーが多数在籍しています。
金融とインフォメーション・テクノロジーの融合は今後も深化し、ますます複雑になり洗練されていく金融商品や、定量化していく投資プロセスの中、クオンツの活躍する場は今後もさらに増え続けるでしょう。
(p.187, 一部改変)
最もいい投資法に、気付かれたことでしょう。
それは、投資をしないことです(笑)。
(p.190)
- 言い切っちゃったよ
- 100万円を5%リターンで運用してもたったの5万円。それならしっかり働いて労働対価として5万円得なさい
- この世にうまい話はないんだよ
ファイナンシャル・フリーダムをなるべく速く達成するには、経済合理的に賢く行動し続けることです。長時間続けても苦にならない好きなこと、自分の得意なことをなるべく仕事にしてキャリアを構築し、起業などの機会をうかがい、これはというチャンスに出会ったらそのリスクに賭けます。そして、稼いだお金を効率よく投資に回します。(中略)
地道に自分の能力を磨き、時として人生に訪れる大きなチャンスをつかみ取れるように、いつも感性を研ぎ澄ませていなければなりません。
(p.209)
- 結局「人生に近道はない」そして「近道を発見できるように神経を鋭敏に保つ」ことか。
- 追加するならば、「多くの機会に自らをさらす」ことくらいか
参考文献
- DCFモデルを理解するために。