「理系」という生き方―理系白書〈2〉

「理系」という生き方 理系白書2 (講談社文庫)

「理系」という生き方 理系白書2 (講談社文庫)

「文学的知識人を一方の極として、他方の極には科学者、しかもその代表人物として物理学者がいる。そしてその二つの間をお互いの無理解、ときには敵意と嫌悪の溝が隔てている。だが、もっと大きいことは、お互いに理解しようとしないことだ。この分離は社会的に大きな損失になる」

(p.4, C.P.スノーの1959年の講演『二つの文化』より)

  • 50年前から改善されていない、どころか悪化の一途

文理分けのメリットはやはり「受験に有利」という点に集約される。生徒に明確な目的意識があれば、早く分けた方が難関校を狙う周到な準備期間が確保できるわけで、生徒にとっても学校にとっても有利だ。
(p.34)

  • そこがキモなのかやはり

高校生という、価値観が固まっていない段階の判断で一生を歩む道を決めてしまい、転向を希望することに苦労を強いる社会は、「健全」とはいいがたい。
(p.50)

  • 不健全とまで言うか。Remember明治時代。

「理系の人は、数字で物事を大づかみにしたり、仮説を立てて検証する訓練ができている。これはビジネスにも必要な能力だ。今は文系的というか、アバウトな経営でうまくいく時代ではない」
(p.135, DIの堀さん)

  • 堀さんにしては常識的かつ一面的なことしか言ってないな。一般向けに編集された結果か?

毎年1400人近くが就職する東京工業大学の場合、学部卒では20%、大学院も含めると15%程度が金融や商社、サービス業などの「文系企業」に就職する。しかも、その数はバブル期のような変動もなく安定している。文系就職はもはや、特別な現象ではない。
(p.138)

  • 理系就職しても報われなさすぎるし。常識的に考えて。