されど成長
- 作者: 日本経済新聞社,日経=,日本経済新聞=
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2008/01/01
- メディア: 単行本
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われわれは一つの仮説にたどり着いた。
「政府が手を差し伸べるべき弱者は存在している。だが、弱者への支援を勝ち組といわれる人の富にぶら下がって実施するだけでは、日本全体の高齢化のコストなどを賄いきれない。どんなに苦しくとも、パイを広げる経済成長をあきらめてしまっては、次の世代に今以上の負の遺産を引き継ぐことで終わりかねない。逆に負け組といわれる人にも自由に挑戦する機会が担保されている活力ある社会を作り上げ、それが結果として経済成長をもたらすような世の中を目指すべきではないのだろうか」
(p.5)
- 厳しいけれど、それでも問題を解決するには成長するしかない。
未来学者アルビン・トフラ−(78)はかつて消費者(コンシュ−マ−)が時に生産者(プロデュ−サ−)にもなると予言し、自ら生産にも携わる消費者「プロシュ−マ−」の概念を提唱した。
(p.61)
- すべての経営者は未来学者たるべき
経営学修士(MBA)の理系版で、プロフェッショナル・サイエンス・マスタ−(PSM)という聞きなれない学位がある。浮世離れしがちな基礎分野の理系学生にビジネスの基本を教え、大学の成果を社会へと橋渡しする人材を育成するのが狙いだ。米国で02年に最初の修了者を出したばかりだが、今では全米で50以上の大学が採用するほどに広がりを見せている。
(p.68)
- おもろそう。メインはサイエンスか。
大正から昭和初期は挑戦を良しとし、企業家や相場師による「活気ある資本主義」が息づく時代でもあった。失敗を恐れず挑戦する社会を取り戻す必要がある。まずは「失敗ゼロ神話」の呪縛を解き放つ。それが第一歩だ。
(p.160)
- 個人としても、失敗を恐れないことが大切だ
日本も世界の投資マネ−をひきつけるべく「来ていただく」ぐらいの覚悟を持たない限り、グロ−バル化の恩恵は手からこぼれ落ちる。
(p.169)
- 無意味な鎖国はやめろ、と。恩恵を受けるに値する企業/個人は一握り
「エリ−トとされる人材が役所に集中し、リスクを取らない日本に飛躍は期待できない。むしろ中国の方が怖い」
(p.206)
- アメリカ留学中に言われたらしい。中国のエリ−ト層はどこ行ってる?
アリセプト。アルツハイマ−型認知症治療薬。by エ−ザイ。今は.....
もちろん市場は、万能薬ではなく、勝者と敗者をはっきりさせるシステムである。
(p.288)
- 潔い。市場絶対主義もまた、正しくはない。
それでも、あえて言えば、いかがわしさの中からすらも「公共の利益に資する何か」を選びだし、フロンティアを広げる市場のエネルギ−こそ、資本主義の本質でもある。
(p.290)
- メリットに目をつぶらない。
セカンドベストとしての市場を磨き、鍛え、成長の土台にする。それは日本にとって終わりなき、そして、終わらせてはならない課題なのである。
(p.291)
- ベストと妄信するのでもなく、ワ−ストと嫌悪するのでもない。