スマイルズの世界的名著 自助論/サミュエル・スマイルズ (1858_2002)

スマイルズの世界的名著 自助論 知的生きかた文庫

スマイルズの世界的名著 自助論 知的生きかた文庫


原題: "Self-Help, with Illustrations of Character and Conduct"
旧邦訳(明治四年): 『西国立志編

1. 人生は自分の手でしか開けない!
2. 雨風に打たれてこそ若芽は強く伸びる!
3. 人生の転機を見抜く才能、生かす才能
4. 向上意欲の前にカベはない!
5. 自分の使命に燃えて生きる!
6. 「実務能力」のない者に成功者なし
7. 楽をするには汗をかけ!
8. 最高の知的素養は一日の仕事から生まれる
9. 人生の師・人生の友・人生の書
10. 人格は一生通用する唯一の宝だ!


1858年とか。。。
実例多い。画家とかの例が出てきて現代的ではないが。とにかく「コツコツ努力しろ」「集中して長年続けろ」という根性論。「実務能力」がないとダメというのは身につまされる。あと乱読否定論。最近めっきり見ない。

著作家ディズレーリは「成功の秘訣は、自らの直面している問題をマスタ−することにある。そのためには勉学に集中しなくてはならない」と解いた。(p.35)

われわれを助けるのは偶然の力ではなく、確固とした目標に向かって粘り強く勤勉に歩んでいこうとする姿勢なのだ。(p.68)

「読み始めたら必ず読み通せ」
「中身を完全にマスタ−するまでは、その本を読破したなどと考えるな」
「精神を集中させて、あらゆることがらを学べ」
(p.126: バクストンの読書哲学)

どんなビジネスにも、それを効率よく運営するのに欠かせない原則が六つある。それは、注意力、勤勉、正確さ、手際のよさ、時間厳守、そして迅速さである。
(p.140)

一見つまらない単調な仕事こそが天才へ通じる道であり、際限なく努力すれば際限なく絵の腕も上がる、というわけだ。(p.204)

興味本位の知識習得法を身につけると、若者はじきに勉強や努力からそっぽを向くようになる。ふざけ半分に知識を得ているうちに、今度は知識をふざけ半分にもてあそびはじめる。知性は次第に雲散霧消し、時がたつにつれ精神も性格も骨抜きにされていく。
「おもしろ半分の乱読は、煙草と同じように精神の力を衰弱させ、人を無気力に陥れる。それは怠惰の中でも最悪のものであり、人間を完全に去勢してしまう。」
(p.210)

単なる知識の所有は、知恵や理解力の体得とは全くの別物だ。知恵や理解力は、読書よりもはるかに高度な訓練を通じてのみ得られる。一方、読書から知識を吸収するのは、他人の思想をうのみにするようなもので、自分の考えを積極的に発展させようとする姿勢とは大違いだ。(p.212)

# ただ知識をストックするだけでなく、自分の意見をそれに添えることで思考力を刺激する。

ある人間の有機と大志に満ちた生涯は、同じような才能と情熱を持った人々の心に火をともさずにはおかない。
すぐれた手本は時代を超えて果てしなく繋がり、その才能は新たな天才たちによって永遠に受け継がれていく。(p.256)

古い習慣を根絶やしにするのは、歯を抜くよりはるかに厄介で、しかもいっそうの苦痛を伴う場合が多い。リンチが述べているように、「立派な習慣をつけるように気を配るのが、一番賢明な習慣」なのである。(p.273)

真の人格者であるかどうかを計るものさしはたくさんある。中でも間違いのない方法は、その人間が目下のものにどう振舞うかを見ることだ。(p.289)