勝間式「利益の方程式」 - 商売は粉もの屋に学べ! - / 勝間和代(2008)

最終章に「明日から出来る行動習慣」がリスト化されている。
# このリストはすべてのビジネス書につけるべき

利益 = (単価 - 獲得コスト - 原価)*1 * 顧客数

特徴

  • 個人レベルで意識できる
    • ざっくりでいい
  • 顧客単価がもっとも利益に影響を与える
    • 単価が高いほうが、「いいものを買った」と満足する一面も
  • 単価と潜在顧客数は相反


利益を上げるために

  1. 単価を1円でも上げる。無駄な値下げはしない
  2. 顧客獲得コストの存在を意識。口コミなど、なるべく安いチャネルを使う
  3. 原価をコツコツ下げる。KBF*2を意識し、購入欲++される部分にコストをかける
  4. 市場速度とのバランスを取りながら。いくつかのステージ。細かい顧客は捨てる。


方程式を調整していくのは
仮説 -> 実行 -> 検証
のプロセスしかない。

成功というのは、成功するまで
仮説 -> 実行 -> 検証
を繰り返すこと。


飽和市場では売り上げ高が利益に結びつかない。日本はほとんど飽和。供給過剰。需要を上回っており、顧客獲得にコストがかかる。1年以内に顧客獲得コストを回収できるかどうかが基準。
日本人案外利益上げてない、売り上げ至上主義で、なかなか利益ノルマが浸透しない
日本人はまだ「良いものは売れる」という思い込みが強い

利益の源泉は他社が追いつくまでの時間差。IT化と資金調達の高速化で追いつきが速くなってる。したがってすばやくざっくり稼ぐ必要。


単価

顧客から見たときにその商品はどんな位置づけにあって、どんな払い方だと一番気持ちよく払ってくれるのか

顧客獲得コスト

顧客獲得コストを下げる最上の方法は「商品がいいこと」 cuz 口コミ, 初速のひきつけ
チャネルの決定は

  1. 対象顧客層の具体化. 細かく。
  2. 顧客に届かせる手段の洗い出し
  3. 大まかな予算の決定
  4. テストマーケティング、データの収集
  5. チャネルミックス。配分の決定

原価は、

劇的に下げるのは難しい
顧客の購買ポイントを狙ってコストかける。声の大きな消費者のリクエストに答えてると無駄なコスト*3がかかってしまう

  1. 原価には業種ごとの相場がある
  2. 過剰な投資は原価を上げてしまう
  3. 価格以外の軸を原価に持ち込む -> 原価引き下げのidea
  4. 仕入先を工夫
  5. 結局は地道なベンチマーク

顧客数

  1. S字カーブ*4+度数分布曲線
  2. 年齢、性別、所得でセグメンテーション
  3. 潜在顧客数の把握: 人口or世帯*5 * 浸透率 * 市場シェア
  4. 団塊団塊jr世代重要
  5. 客寄せ、受け皿二つのビジネス

# ネットのレポート販売 -> 書籍化のプロセスにも通じる
いかにキャズムを超えるか、キャズムを越えた後のマジョリティ移行フェイズをどうコントロールするかが利益の鍵
初速は全体の勢いを表す

サイクル。

  1. 顧客単価が高い層に小数の高い商品を売る。
    • 開発費や販売費の回収
  2. 顧客単価を下げた商品の販売
    • 広い顧客層にアクセス
    • 残りの利益を回収

*1:カッコ内はすべて顧客あたり

*2:key buying factor

*3:利益に反映されない

*4:Diffusion of Innovations『イノベーションの普及』 / エベレット・ロジャーズ

*5:5000万くらいか?2005年で4678万らしい