日本でいちばん大切にしたい会社

日本でいちばん大切にしたい会社
日本でいちばん大切にしたい会社坂本 光司

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stars「人を大切にする」気持ちに感銘を受ける
stars人を大事にすること
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正しい経営は滅びない。
世の中に本当に必要なものを作っていれば、景気は関係ない。

phrases

会社は経営者や株主のものではありません。その大小にかかわらず、従業員やその家族、顧客や地域社会など、その企業に直接関わるすべての人々のものなのです。
(p.18)

会社が「五人に対する指名と責任」がある
1. 社員とその家族を幸せにする
2. 外注先、下請け企業の社員を幸せにする
3. 顧客を幸せにする
4. 地域社会を幸せにし、活性化する
5. 自然に生まれる株主の幸せ
(p.20)

自分が所属する会社に不平と不満を抱いている社員が、どうしてお客様に身体から湧き出るような感動的な接客サービスができるでしょう?お客様が感動するような製品を作れるでしょう?
(p.21)

  • 顧客が3番目である理由。
    • 市場を創造するのは社員。お客様のニーズ・ウォンツに答える社員の方が大事。お客様が居なければ社員がお客様を想像する。
  • 五人目である株主は、目的というより結果。

正しい決断をし続けていくためには、ブレない視点を持つことが大切です。
会社が今やっていること、これからやろうとしていることについて、「儲かるか儲からないか」とか、「他社に勝つか負けるか」といった視点ではなく、それが「正しいか正しくないか」「どんな判断をすることが社員のため・お客様のため、地域社会のためになるのか」などといった、会社が持っていなければならない正義感や倫理観に立って決断しなければなりません。
(p.30)

その会社が心に響くことをやっているか否か、というところがポイント。外部環境のせいにしない。場所も規模も関係ない。
一に人財、二に人財、三に人財
ひとりひとり、何が出来て何が出来ないのか。人に合わせて工程を作る

その会社や経営者の正しさに感動した人は、その感動を誰かに伝えたくなります。そうやって次々と味方が出てくるのです。そういう人々に支えられている会社こそ、国の宝と言えるでしょう。
(p.58)

経営トップの引き継ぎは後継者が35-45歳の間に行うのがよい。
伊那食品工業。寒天シェア80%。100年カレンダーで遠くを見据える経営。50年間一度のリストラもなく、創業以来48年連続増収増益。
社是*1は「会社の使命・目的は何か」、経営理念は「会社の目的を達成するためにどういう経営をするか」
人件費はコストではなく目的である社員の幸福を実現するための生活費である、という観点。

だから、喧嘩をしない。
喧嘩をしないということは、見積もりをしないということです。それはどういうことかというと、オンリーワンを目指すと言うことです。この世になかった商品、他社ではできない商品、しかも、お客のニーズとウォンツのある商品を作り続ければ、敵など出来るわけがありません。
ナンバーワンとか、ナンバーツーだから敵が出来るのです。この世に一つ、その会社にしかできないというのであれば、喧嘩になりようがありません。物真似をしたり、他社よりもっと安いものを、もっと品質の良いものを、という経営では、必ず敵を作ります。
(p.91)

会社の崩壊はほとんどが内部の問題。「売り上げが減ったから」というのは結果。内部のどこかに重大な問題があったからこそお客が来なくなり売り上げが減った。

会社例

  • ジョンション・エンド・ジョンソン
    • 理念は「人の命を救いたい」というもの
    • 75年間増収。売り上げが下がった2回はいずれも計画的だったり。売上高経常利益率が10%を切ったことはない
  • 柳月*2
    • 北海道の菓子屋。菓子店、正社員は大抵2,3割→柳月は7割超え。
  • 杉山フルーツ
    • 贈り物に特化。特注も受ける。

*1:しゃぜ

*2:りゅうげつ