フォーカス・リーディング 「1冊10分」のスピードで、10倍の効果を出す いいとこどり読書術


スポーツとしての速読法。具体的トレーニング法がおもしろい。眼の筋肉、一点集中、スムーズな移動。簡単にトレーニングできる。高速道路効果を使えば日常的にいける。

多読が奪う"一冊の価値"
多読をすること自体が目的となると、本来読後のフォローに当てられるべき時間が、次の一冊のために奪われていきます。(中略)
知識をしっかり定着させるために、何度も読み返しながら思索にふける。あるいは自分の現場で実行してみる。
(p.43)

  • 多読の弊害。いい本をちゃんと身につける方が大事。

読書の効率が悪くなるのも、成果があがらないのも、つまるところ「読書の先」、つまり目的にフォーカスできていないからです。
(p.66)

  • 少なくとも楽しむための読書でない限り、目的ありきの情報収集を心がける。だらだらは禁物

速読の心・技・体

    • その本をどう読むのか、何を目的として読むのかという意識。目先の安心感、満足感を捨てて高いリターンを求める覚悟。
    • フォーカスの設定の仕方。そのためにどう「体」を使うのか。達人の読書法。
    1. ベースとなる読書力。読もうとする書籍の内容についての予備知識、ビジネスの経験値。
    2. 眼の使い方。
    3. 高い集中力。
    4. 情報を入力するレベル。

(p.88)

  • おもしろい定義。体大事だけど心も大事。技は体と近くね?

まずは「一冊30分」を積み重ねる
アンテナの指向性を高め、受け皿を徐々に育てていくために最適なトレーニングが、「一冊30分の重ね読みトレーニング」です。
(p.187)

  • これを毎日30分、本屋で立ち読みとして実行しろ、と。立ち読みにするのは「割り切る」ため
  • ペースを体に定着させる訳だ。具体的TPO(time, purpose, occasion)は以下。
  • 第一週
    • T: 15分下読み+15分本ちゃん読み
    • P: その本の概要とポイントをつかみ、飲み屋で友達に語って聞かせる
    • O: 流れと雰囲気をつかむための下読み+ポイントを的確につかむ本ちゃん読み
  • 第二週
    • T: 10分下読み+15分本ちゃん読み+5分振り返り
  • 第三週
    • T: 10分下読み+20分の処理
    • "処理"
      • 本に戻り、線を引いたり付箋を貼る。行動に移すことをToDoリストに書き出す。目的をかえて20分重ね読みしてもよし。
      • これは買ってやりましょう、とのこと。

(p.180〜, 改変)

  • 立ち読みトレーニングはいいな。時間を決めて毎日通ってみる

本は「これから」と「これまで」に分ける
買ってきた本は、必ず目にする場所、できればプレッシャーのかかる場所に横に積み上げます。未読の書籍は横積み。既読の書籍は立ててディスプレイ。こうしておけば、読書の「これまで」と「これから」が明確になります。やったことを、しっかりと眼に見える形で確認するのは、モチベーションアップにも有効です。
(p.195)

  • 新居の計画。縦型本棚(積むヤツ)を使って、あと限られた既読本を本棚において、残りは収納/処分
  • 「読み返す予定」の本も横積みやな

ブログでの発信、読書メモ作り、あるいはマインドマップによる内容要約や発想展開など、手段としてのアウトプットの手法は様々です。しかし、何をするにせよ、何のためにその作業をしているのか見失わないことです。
(p.200)

  • これ超大事。僕のような性格の人間は特に

ある本をしっかり理解しようと思ったら、最低3回は読み直さないと駄目です。実感として言えるのですが、本当の意味で、投資の元がとれるのは、3回目の読書からです。
(p.202)

  • 速読術を突き詰めてきた著者が言うと重みがある。

切り出された言葉には賞味期限がある
自分が読んだ本の中から、気になった言葉をピックアップして、メモやブログにせっせと書き出している人が居ます。
しかし、そのことにいったいどんな意味があるのでしょう?
(p.208)

  • まさにコレですね><
    • ブログメモ自体が目的化しないように気をつけよう。たまにある。もっと少なくていい。そのまま抜き出さずエッセンスだけメモればいいし

私は他人目線の「すごい自分」を目指して回り道してきました。本をたくさん読めば人生が変わると信じていました。そのためには、やっぱり速読だろう、とも。そして多くの人に同じような道を歩かせてしまったことを、今、猛烈に反省しています。
この本は、そんな自分の読書への反省と、自分がばらまいてきた妄想へのお詫びと釈明の気持ちをお伝えしたくて書きました。
(p.224)

  • 高校生のときに一回著者と会ったが、あの頃からはだいぶ考えが変わった模様。
    • 僕も最近この境地(?)に達した気がする。速読してもそれ自体に意味はない。