Members of the mirna-200 family regulate olfactory neurogenesis. Neuron, 57(1):41-55, 2008.


Members of the mirna-200 family regulate olfactory neurogenesis.
Neuron, 57(1):41-55, 2008.
P. S. Choi, L. Zakhary, W.-Y. Choi, S. Caron, E. Alvarez-Saavedra, E. A. Miska, M. McManus, B. Harfe, A. J. Giraldez, R. H. Horvitz, A. F. Schier, and C. Dulac.


論文要約課題の代筆。

Abstract

MicroRNAは脊椎動物の神経組織で大量に発現しているが、特定のmiRNAがニューロン群特異的に作用しているかどうかは未だに明らかになっていない。
我々は脊椎動物の例としてマウスとゼブラフィッシュを選び、まず、嗅覚神経系においてどのような種類のmiRNAが発現しているかを調べた。その結果、種間で保存されているmiR-200ファミリーがあり、嗅覚神経の発生過程において発現していた。そしてそのmiRNAは生体においては発現していないことがわかった。

したがって脊椎動物には、分化をつかさどり、器官特異的に発現するmiRNAが存在する。
この知見を応用すれば、脊椎動物における嗅覚分化メカニズムをコントロールすることが可能になるのではないか。


Method & Results & Discussion

1. microRNA マイクロアレイによって、嗅覚器官で発現しているmiRNAを特定した
2. 細胞内で発現しているmiRNAのin situハイブリダイゼーションによって、部位特異的な発現を確認
3. Dicer(IoxP/IoxP)変異体を用いて、miRNAファミリーは分化の開始時ではなく分化過程で働いていることを示した。
4. 生体のmiRNAを阻害したところ特に効果は見られず、発生過程においてのみmiRNAが働いていることがわかった。
5. miR-200ファミリーのアンチセンスRNAを三種類作成してゼブラフィッシュ胚に導入したところ、miR-200ファミリーは嗅覚前駆細胞の末端を形成するのに必要であることがわかった。
6. さらに、いくつかの遺伝子の上流にGFP発現配列を組み込んで、マウスとゼブラフィッシュののmiR-200ファミリーがzfhx1とlfng遺伝子を抑制していることを確認した。