フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略


フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略クリス・アンダーソン 小林弘人

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starsやはり「タダより高いものはない」
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デジタル時代のユニークな特徴は、ひとたび何かがソフトウェアになると、それがかならず無料になる事だ。つまり、コストが無料になるのは当然として、ときとして価格まで無料になるのだ。

アトム経済における無料とは、何か他のものでお金を払わされる事で、まるでおとり商法のようだった。結局はお金を払わなければいけないのだ。しかし、ビット経済の無料は本当にタダで、そもそも金銭がその方程式から取り除かれている事も多い。

このフリーは、四種類に大別する事が出来る。そのうち2つは古くからあるが、進化したもので、残りの2つはデジタル経済と共に登場したものだ。それらを見て行く前に、四つのフリーを一歩さがって見てみれば、それが同じ一つの事実の様々なバリエーションにすぎないことがわかる -- つまり、商品から商品への、人から人へのお金の移動、現在と将来の間でのお金の移動、あるいは非貨幣経済の市場に入ってまた出て行くことだ。経済学者はそれを「内部相互補助(他の収益でカバーする事)」と呼ぶ。

1. 直接的内部相互補助
無料で釣って有料のものを売り込む

2. 三者間市場
人が集まる(よく見る)所に広告主が価値を見いだす

3. フリーミアム
基本無料、一部のユーザが金を払う

4. 非貨幣市場
お金以外のものを報酬とする



  • 通常のお金の流れを逆にする。逆転の発想。
  • 既存ビジネスが収益源としているものをタダにする
  • 貨幣を介さない社会の実験はことごとく失敗。150人を超えると絆が緩む。
  • ある資源が希少となり価格が上がりすぎると、人は潤沢な代替品に走る。
  • 潤沢さに基づく思考。
    • ⇔ 希少性をベースとする経済学の概念
  • 心理取引コスト。考える事に費やされるコスト。(by ニック・サボ)
    • 考えないで済むことに価値が在る
  • 無料と有料を組み合わせると幅広いニーズ、幅広い視点に対応出来る

要するに、アイディアとは究極の潤沢な商品で、伝達のための限界費用はゼロなのだ。アイディアが生まれると、みずから広く遠くへと伝わる事を望み、触れたものすべてを潤沢にする(社会でそのように広まる考えを「ミーム」と呼ぶ)。

  • Googleの歴史
    • 1999-2001: 品質を落とす他の検索エンジンとは異なり、検索品質が向上
    • 2001-2003: コンテンツマッチ広告の市場を作り、広告主同士を競り合わせた。
    • 2003-present: 事業を拡大。
  • Googleの「最大化戦略」
    • 無料サービスは、最大の市場にリーチして、大量の顧客を捕まえる手段。
  • フリーによって、富は目に見えにくい形で再分配される。
  • 勝者の側に賭ける。
  • 広告の課金方法
    • CPM(インプレッションモデル。掲載回数の単位)
    • CPC(クリック単価。Googleが採用)
    • CPA(成果報酬)
  • Facebookに150,000,000(1億5千万)人のユーザが居て、一人当たり平均100人の友人を登録。

フリーは魔法の弾丸ではない。無料で差し出すだけでは金持ちにはなれない。フリーによって得た評判や注目を、どのように金銭に変えるかを創造的に考えなければならない。その答えは1人ずつ違うはずだし、プロジェクトごとに違うはずだ。その答えがまったく通用しない時もあるだろう。それは人生そのものとまったく同じだ。ただひとつわからないのは、失敗の原因が自分の貧困な想像力や失敗への恐れにあるのに、それをフリーのせいにする人がいることだ。

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