小説ヘッジファンド
小説ヘッジファンド (講談社文庫) | |
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小説としてはカス。
臨場感の無い展開に個性の無い登場人物、貧弱な語彙、説明台詞が鬱陶しい。逆にどうやって出版にこぎつけたのか知りたい。
裁定取引なら、売りと買いを同時に組み合わせる事で、決済に必要な資金が差し引きの金額だけで済む。うまくいけば実際に賭ける金額が少なくても利益が大きく取れる。
(p.118)
裁定取引というのは、複数の市場の相関関係を丹念に分析し、金融工学の見地から算出された理論と、現実の市場価格との乖離に着目し、相場がそのひずみを正すときのエネルギーに資金をかける取引なのだから、自分の理解が正しいと信じたら、迷わない事が大切ね
(p.142)
数値目標を提示する事は拒否するなんて、首相はあんなに簡単に言ってしまったけれど、それじゃ、代わりに為替相場で調整をされても仕方がありませんと認めた事になる。つまり、日本としては円高になってもかまわないと世界中に宣言したんだわ。ところが肝心の本人はそのことに気付いてさえいない。
(p.185)